非流通空き家を借り手の想いで動かす「さかさま不動産」20軒目の成約 〜社会福祉士による”世代を超えて集まれる拠点づくり”への挑戦〜
株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co)が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて、社会福祉士による「世代を超えて集まれる拠点づくり」への挑戦が、三重県桑名市の物件とマッチングしました。
課題の根底は貸す気も売る気もない非流通空き家
空き家のうち、二次的利用(別荘等)や賃貸・売却予定のない長期に渡り不在の住宅は349万戸。この20年で約1.9倍となっており、2030年には470万戸程に増加することが推計されています(※1)
また国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6%のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70%以上というデータが出ています(※2)。
※1 国交省 空き家政策の現状と課題及び検討の方向性 ※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」
借り手の想いが非流通空き家を掘り起こす
さかさま不動産は、家の情報ではなく「借り手」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の不動産流通の仕組みを逆にすることで、「借り手を選びたい」「この人なら貸したい」「家情報を公開せず借り手を探したい」と考える潜在的空き家の所有者へのアプローチや、チャレンジ精神を持つ人を地域に誘致することが可能となります。
※サービス開始:2020年6月|HP:https://sakasama-fudosan.com/
2年間探していた地元の空き物件
成約したのは、社会福祉士 森輝さん(36歳・三重県桑名市在住)。同地域で生まれ、近所の大人たちに育ててもらった原体験を持つ中、時代の変化も伴って地域内の交流が減っていることに寂しさを感じていました。
また社会福祉士として、介護や不登校・ヤングケアラー・生活困窮など様々なご家庭の支援を経験する中、まわりに相談できず悩みを抱え込むことで、孤立化など問題が深刻化していることを痛感。相談したい時にふと思いを出せるような場所が必要だという思いもありました。
そこで2021年に独立したことを機に、自身の小学校区内に、子どもから高齢者まで世代を越えて立ち寄り、助け合いの関係を再構築するフリースペース兼事務所となる物件を探していました。
「もともと貸す気はなかった」想いに賛同した大家
マッチングしたのは、三重県桑名市にある築55年程の戸建て物件。3.4年間空き家状態となっていた所有者(62歳)の実家で、他人に貸す予定はありませんでした。
きっかけは、On-Coが桑名市と締結した「挑戦を応援できるまちづくり」に関する連携協定。取組みの一環として、市内約5万世帯(5万4千部発行)に配布される広報紙「広報くわな」新年号にさかさま不動産の特集を行い、森さんの想いを紹介したことでした。
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NDU1OCMzMTY2NjUjNzQ1NThfRU9pRkxPYm9kTS5wbmc.png ]
所有者と森さんは知り合い(所有者の息子の同級生)でしたが深い関わりはなく、広報誌を通して、森さんの活動と想いを知り賛同。マッチングに至りました。
所有者は「もともと誰にも貸す気はなかったが、森さんの想いを知って応援したいと思った。地域の繋がりはコロナ禍で更に減った。世代を超えて交流出来る居場所づくりに、実家を活用してもらいたい」と話します。
「困った時はお互い様」世代を越えて集まれる拠点づくりへ
森さんはまずは1階部分を借り、社会福祉士事務所として活用(物件内の荷物を2階へ移動)。改装を行い、今年秋頃には地域の人たちに開放する流れを目指します。
さかさま不動産で物件と出会う面白さとは
さかさま不動産は、単に空き家を埋める事を目的とせず、街にとってより良いマッチングを大切にしています。これまで全国20軒のマッチングがあり、街に文化と商売が生まれました。どの事例もさかさま不動産だからこそ生まれた温かな物語が織り成されています。「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢になる社会を目指します。
今後の展開
空き家を介した関係性づくりに共感が集まり、全国のまちづくり団体との連携が広がりつつあります。
今後も借主と貸主の新たな関係性構築をサポートし、物件を探す際に従来の「家ベースの不動産屋」と「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢になる社会を目指します。
【参考】空き家活用に加え、挑戦を応援する仕組みで地方創生へ
空き家発生の抑制と活用促進に向けて新たなスキームが求められる中、さかさま不動産は国土交通省「まちづくりアワード2022」にて特別賞を獲得しました。
自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある ②空き家は沢山ある ③借りられる空き家がない ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。
2022年からはさかさま不動産支局制度を開始。空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げ、地域活性化を図っています(現在全国8拠点)
株式会社On-Co
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵|設立:2019年3月|本社:三重県桑名市西別所1375|事務所:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル|HP:https://on-co.jp/|
ミッションは関わる人々の主体性を向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。強みは社会に必要と感じた概念を具現化すること。さかさま不動産や丘漁師組合、上回転研究所、マダナサソウなどのPJを展開している。
提供元:valuepressプレスリリース詳細へ
課題の根底は貸す気も売る気もない非流通空き家
空き家のうち、二次的利用(別荘等)や賃貸・売却予定のない長期に渡り不在の住宅は349万戸。この20年で約1.9倍となっており、2030年には470万戸程に増加することが推計されています(※1)
また国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6%のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70%以上というデータが出ています(※2)。
※1 国交省 空き家政策の現状と課題及び検討の方向性 ※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」
借り手の想いが非流通空き家を掘り起こす
さかさま不動産は、家の情報ではなく「借り手」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の不動産流通の仕組みを逆にすることで、「借り手を選びたい」「この人なら貸したい」「家情報を公開せず借り手を探したい」と考える潜在的空き家の所有者へのアプローチや、チャレンジ精神を持つ人を地域に誘致することが可能となります。
※サービス開始:2020年6月|HP:https://sakasama-fudosan.com/
2年間探していた地元の空き物件
成約したのは、社会福祉士 森輝さん(36歳・三重県桑名市在住)。同地域で生まれ、近所の大人たちに育ててもらった原体験を持つ中、時代の変化も伴って地域内の交流が減っていることに寂しさを感じていました。
また社会福祉士として、介護や不登校・ヤングケアラー・生活困窮など様々なご家庭の支援を経験する中、まわりに相談できず悩みを抱え込むことで、孤立化など問題が深刻化していることを痛感。相談したい時にふと思いを出せるような場所が必要だという思いもありました。
そこで2021年に独立したことを機に、自身の小学校区内に、子どもから高齢者まで世代を越えて立ち寄り、助け合いの関係を再構築するフリースペース兼事務所となる物件を探していました。
「もともと貸す気はなかった」想いに賛同した大家
マッチングしたのは、三重県桑名市にある築55年程の戸建て物件。3.4年間空き家状態となっていた所有者(62歳)の実家で、他人に貸す予定はありませんでした。
きっかけは、On-Coが桑名市と締結した「挑戦を応援できるまちづくり」に関する連携協定。取組みの一環として、市内約5万世帯(5万4千部発行)に配布される広報紙「広報くわな」新年号にさかさま不動産の特集を行い、森さんの想いを紹介したことでした。
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3NDU1OCMzMTY2NjUjNzQ1NThfRU9pRkxPYm9kTS5wbmc.png ]
所有者と森さんは知り合い(所有者の息子の同級生)でしたが深い関わりはなく、広報誌を通して、森さんの活動と想いを知り賛同。マッチングに至りました。
所有者は「もともと誰にも貸す気はなかったが、森さんの想いを知って応援したいと思った。地域の繋がりはコロナ禍で更に減った。世代を超えて交流出来る居場所づくりに、実家を活用してもらいたい」と話します。
「困った時はお互い様」世代を越えて集まれる拠点づくりへ
森さんはまずは1階部分を借り、社会福祉士事務所として活用(物件内の荷物を2階へ移動)。改装を行い、今年秋頃には地域の人たちに開放する流れを目指します。
さかさま不動産で物件と出会う面白さとは
さかさま不動産は、単に空き家を埋める事を目的とせず、街にとってより良いマッチングを大切にしています。これまで全国20軒のマッチングがあり、街に文化と商売が生まれました。どの事例もさかさま不動産だからこそ生まれた温かな物語が織り成されています。「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢になる社会を目指します。
今後の展開
空き家を介した関係性づくりに共感が集まり、全国のまちづくり団体との連携が広がりつつあります。
今後も借主と貸主の新たな関係性構築をサポートし、物件を探す際に従来の「家ベースの不動産屋」と「人ベースのさかさま不動産」が当たり前の選択肢になる社会を目指します。
【参考】空き家活用に加え、挑戦を応援する仕組みで地方創生へ
空き家発生の抑制と活用促進に向けて新たなスキームが求められる中、さかさま不動産は国土交通省「まちづくりアワード2022」にて特別賞を獲得しました。
自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある ②空き家は沢山ある ③借りられる空き家がない ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。
2022年からはさかさま不動産支局制度を開始。空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げ、地域活性化を図っています(現在全国8拠点)
株式会社On-Co
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵|設立:2019年3月|本社:三重県桑名市西別所1375|事務所:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル|HP:https://on-co.jp/|
ミッションは関わる人々の主体性を向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。強みは社会に必要と感じた概念を具現化すること。さかさま不動産や丘漁師組合、上回転研究所、マダナサソウなどのPJを展開している。
提供元:valuepressプレスリリース詳細へ